クローズアップ現代「トラブル急増! 不正ローンで広がる"借金投資"」を視聴しました。借金投資とは、資産の無い人が借金で行う高額な投資のことです。近年、勧誘業者から怪しい投資話を持ちかけられて不正なローンを組まされた、というトラブルが急増しているそうです。昨日も詐欺事件に関する事件を取り上げましたが(参照:全財産9,000万円を騙し取られた女性)、最近こういう話を良く耳にするようになりました。この種の犯罪は、景気の悪さに比例して増えるんでしょうね。
単に怪しい壺とかを売りつけるくらいならともかく(それもダメですけど)、不正にローンを組ませるところが凶悪です。わざわざ借金させるくらいなので、被害額も大きくなります。特に不動産絡みになると、一生モノの借金を背負わされてしまう可能性もあります。
ある30代の被害女性は住宅ローンのフラット35を不正に借り入れさせられ、金融機関から1億円もの一括返済を求められて苦境に陥っていました。この女性はマッチングアプリで知り合った男性に騙されてこういう状況になりました。おそらく、もう誰も信じられず、人間不信になったんじゃないでしょうか。お金以外にも失ったものが大きいと思います。
番組で「どれくらい消費者トラブルに合いやすいか」を測るチェックリストが紹介されていました。消費者トラブルに詳しい心理学の教授と消費者庁が共同で作成したリストで、実際にトラブルに巻き込まれた人たちのケースを分析して作られたものだそうです。以下に当てはまる項目が多いほど、消費者トラブルに合うリスクが高くなります。(実際には項目ごとに1~5までの点数があり、全ての合計点でチェックします。)
消費者トラブルに合うリスク度チェック
- 拝まれるようにお願いされると弱い
- おだてに乗りやすい
- 自信たっぷりに言われると納得してしまう
- 見かけの良い人だとつい信じてしまう
- 素敵な異性からの誘いだと断れない
- マスコミで取り上げられた商品はすぐ試したくなる
- 好きな有名人が勧める商品は買いたくなってしまう
- 新しいダイエット法や美容法にはすぐにとびつく
- 専門家や肩書きがすごい人の意見には従ってしまう
- 無料だったり返金保証があるならいろいろ試してみたい
- 資格や能力アップにはお金を惜しまない
- 良いと思った募金にはすぐ応じている
- 欲しいものは多少のリスクがあっても手に入れる
- どんな相手からの電話でも最後まで聞く
- 試着や試飲をしたために、つい買ってしまうことがある
一見して、ありがちな項目が並んでいます。項目1~9は、そのまま「騙されやすさ」に直結しそうな項目です。意外だと思ったのは、項目11「資格や能力アップにはお金を惜しまない」です。それなりの職に就き、資産運用等も行い、「そんなものに私は騙されない」と思っている人でも、これに該当する人は意外と多いのではないでしょうか。また、いちおう資産運用に勤しんでいる身からすると、項目13「欲しいものは多少のリスクがあっても手に入れる」も少し危ない気がします。多少じゃないリスクがあっても、欲しいETF等を買っていますからね。自分のトラブルへの合いやすさを確認する上で役立ちそうなリストです。
物騒な世の中になってきました。なるべくアンテナを高くして自衛したいと思います。
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