地球PF運用ブログ

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パウエル議長、12月の利上げ幅縮小を示唆

FRBパウエル議長が一昨日シンクタンクで講演しました。今後も引締めを継続するも、12月のFOMCでの利上げ幅については縮小を示唆しました。一方で、ターミナルレートは前回予想よりも高くなる見通しです。インフレ抑制の「確実な証拠」が必要であり、コアPCEに注視するということでした。

全体として特に新しいメッセージは無いと思います。引き続きインフレ抑制に取り組むこと、12月の利上げ幅が縮小(0.75→0.5%)される可能性があること、利上げペースより利上げ期間を重視すること、いずれも以前から示唆されていました。

ところが、投資家は「12月の利上げ幅縮小」をとりわけ好感したのか、米株価は大きく上昇しました。S&P500とナスダック100は2%以上の上昇です。おかげで地球株もドルベースでは上昇したようですが、円ベースでは円高で上昇分がごっそり相殺された模様です。

この上昇はあくまで一時的なものだと思います。利上げが縮小、あるいは止まっても、しばらく高金利状態が維持されます。また、QTはそのまま継続されます。依然として強力な金融引き締めが続くため、今後も市場が厳しい状況は変わりません。地球PFにとっても逆風の環境が続くものと思います。

それにしても、講演内容の一部に市場がこれだけ過剰反応するということは、マネーがまだジャブジャブに残っているということなのでしょう。このマネーを減らさない限り、インフレも収まらないのかもしれません。そうであれば、今後の金融引き締めの焦点は利上げではなくQTです。利上げはマネーの動きを鈍くするだけですが、QTはマネーをダイレクトに減らすからです。QTは地球PFにとって最大の脅威でもあります。

とはいえ、まだ投資家の関心の中心は利上げの方でしょう。利上げ幅の縮小そのものは株式市場にとってプラスです。パウエル議長の利上げに関する発言は株価を大きく上下させます。今後もパウエル議長をはじめとした要人が利上げについて度々コメントすることでしょう。それらの内容はツイッターでほぼ拾えるので、ウォッチしていきたいと思います。

 

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