地球PF運用ブログ

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過去最大の貿易赤字

2022年の貿易収支は19兆9713億円の赤字となりました。約20兆円、過去最大の赤字です。貿易収支は、輸出額から輸入額を引いたものです。昨年は輸入額が前年比で39.2%増となり、大幅に増えました。

以前の最大赤字は2014年の12兆8000億円だったそうです。昨年の赤字は当時の1.5倍にもなります。

かつて日本は「貿易立国」「輸出大国」などと称されました。小学生か中学生の頃にそう習った記憶があります。貿易黒字があまりにも大きく、日米貿易摩擦の対応に追われるほどでした。今や見る影もありません。

ただし、昨年は仕方なかった面もあります。貿易赤字がここまで大きくなった主な要因は、資源価格の高騰と円安です。資源価格はロシアによるウクライナ侵攻によって高騰しました。円安は内外金利差によって進行しました。いずれも昨年の特殊な事項によって生じた状況と言えます。これらの要因はいずれ解消されると思います。

もっとも、今後は輸出の方が厳しくなるかもしれません。米国ではリセッション入りが囁かれ、中国も怪しくなってきました。輸入要因が解消されても、今度は輸出要因で貿易赤字から抜け出せない恐れがあります。また、貿易赤字自体が円安の要因となります。結局のところ負のスパイラルから抜け出せない状況に陥っているように見えます。

一方、所得収支は約33兆の黒字であり、こちらは世界最大の規模です。日本はもう貿易で稼ぐ国ではなく、投資で稼ぐ国になったということかもしれません。私は輸出企業に勤めているので少々複雑な気分です。

所得収支の黒字、貿易収支の赤字が恒常化すれば、内需が縮小して格差が拡大するでしょう。手放しで喜べない事態だと思います。

 

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