日銀は昨日7月31日の金融政策決定会合で「利上げ」を決定しました。短期金利（政策金利）の誘導目標を0.25%程度に引き上げます。これまでは0～0.1%でした。正味0.15%の利上げとなります。
また、国債買い入れ額の段階的な縮小も決定しました。こちらは現在月間6兆円の買い入れ額を、2026年3月までに月間3兆円にまで縮小する計画です。いよいよ日銀は金融政策の正常化に舵を切った印象です。
なお今回の決定内容は前日の深夜に日経新聞が報じていました。いわゆる事前リークと言われるものです。毎回このパターンで、前日深夜の日経スクープが事実上の日銀発表タイミングとなっています。
日銀発表を受けて、まずドル円は円高となりました。その前から円高に反転していましたが、現在は1ドル150円を割り込んでいます。住宅ローンにも影響があります。変動金利で借りている人はヒヤヒヤしているのではないでしょうか。変動金利は、今回利上げとなった短期金利に基づいて設定されるものだからです。一方、預金金利は上がります。ただし、こちらは上がるといっても雀の涙ほどのものでしょう。
利上げが地球PFに与える影響も大きいです。なんといっても円高が直接のマイナス要因となります。今後ドルベースで地球株や地球債が上がっても、それを円高が相殺する形のパターンになりそうです。まあ地球PFの運用は原則として流れに身を任せるものなので、利上げを受けたからといって特に何かをすることもないです。運用方針はこれまでと変わりません。
それにしても利上げは予想外でした。個人的には日本経済への影響を考慮して、今回も金利据え置きかと思っていました。Xでも何度かそのようなポストをしました。予想は大ハズレとなりました。日銀は「賃上げが中小企業にも波及」していると分析したようですが、実質賃金は26か月連続でマイナスになっています。この状況で利上げとなり、日本経済は耐えられるのか不安が残ります。
日銀が利上げに踏み切った一方、欧米は利下げ局面を迎えています。FRBは今回も金利据え置きを決定しましたが、9月利下げの可能性を示唆しました。両者の金融政策の正常化で日米の金利差が縮まり、ドル円は更に円高になるかもしれません。引き続き市場動向と地球PFの動きをウォッチしたいと思います。
【姉妹サイト】
お金と労働と地球株
～無能が30代で資産1億円を達成した方法～
【他の投資家ブログ】
【はてなランキング】
