投資会社エクシアが破産しました。高利回りを謳い、少なくとも約9000人から総額約850億円を集めていたそうです。報道によると、同社は「元本保証で月利3%」を謳い文句に出資者から資金を集めていました。以下の記事では、ある夫婦が必死に貯めた8700万円を同社に騙し取られた旨の悲痛な事例が紹介されています。
この会社、私は存在を知りませんでしたが、X(旧Twitter)では以前から割と有名だったようです。代表の通称「かけるん」が大阪のキャバ嬢「ひめか」に貢ぎに貢いでどうのこうのと、死ぬほどくだらない話でした。上記の8700万円を騙し取られた夫婦がこれを見たら憤死してしまうのではないでしょうか。
ただ、これ本当に単なるバカげた消費なんでしょうか。水商売を利用したマネーロンダリングの可能性もあります。派手に遊んでいる様子をSNSで拡散して話題を集める一方で、実はこっそりと足がつきにくい隠し口座に蓄財してたりして。是非その辺りまで捜査で明らかにしてほしいところです。
ところで夫婦の妻の方は同社について「ここまで大々的に盛大なパーティーを開ける会社で、私はもう100%信用してしまいました」と話しています。それでなけなしの8700万円をポンと出してしまうのもどうかと思いますが、高級な雰囲気の中でターゲットを惑わすのも詐欺の常套手段ですね。マルチ商法などでもよく聞く事例です。ちなみに私の家族も一時期マルチにやられました。
それにしても「元本保証で月利3%」という謳い文句はインパクトがあります。この手の儲け話で「月利」という表現が出て来たら、まず詐欺と見て良いかと思います。たとえ月利が控え目な数字だったとしても、年利にすれば相当大きな数字になります。今回の月利3%は、年利では単利でも36%、複利では43%にもなります。いま日本の長期金利が1%未満、株式一般の年間収益率が4~5%程度、最強の株価指数として名高いS&P500の10年平均収益率ですら11%程度です。「月利3%」(=年利43%) がいかに荒唐無稽な数字か分かるというものです。
また、株式等で数%の収益率を得るためには相応のリスクを負う必要があります。変動リスクを取りたくない、絶対に元本保証が良いというなら、元本は割れないけど収益率が低い国債なり定期預金なりに甘んじるしかありません。つまり「元本保証で月利3%」とは、言い換えれば「リスク0%で年利43%」となります。そんな金融商品はあり得えません。
エクシアの実態は今後捜査で明らかになるでしょう。おそらく投資実体のないポンジスキーム詐欺だと思います。代表らは「合同会社として社員から集めた出資だから詐欺ではない」と主張するかもしれませんが、高利回りを謳っておきながら投資実体がなければ立派な投資詐欺です。こういう輩に引っ掛からないように気を付けたいものです。
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