興味深いニュースを目にしました。欧州合同原子核研究所(CERN)の研究チームが「鉛が金に変わる」事象を確認したそうです。まさに中世の錬金術師が追い求めた「錬金術」じゃないですか。すごい。
鉛の原子核同士を高速で「ニアミス衝突」させると金(以下、ゴールド)の原子核が生じるそうです。うまい具合にニアミス衝突させると、82個の陽子を持つ鉛から3個の陽子が取り除かれ、79個の陽子を持つゴールドが抽出されます。ただし生成されたゴールドの原子核の質量は極めて小さく、また一瞬で消滅してしまうそうです。
つまり現時点では実用化に程遠いです。また仮に実用化しても、おそらく当面は製造コストが膨大で使い物にならないでしょう。とはいえ、ここまで来たら時間の問題という気もします。いつかゴールドは、それこそ鉛や鉄と同等のありふれた金属に成り下がるかもしれません。
投資家として気になるのは金価格です。上記のとおり現時点では実用化に程遠く、金価格への影響はゼロでしょう。現在中東情勢の悪化を受けて金価格が上昇しています。戦争等の有事になると安全資産の代表格であるゴールドが買われるからです。「有事の金」ですね。しかし今後技術が進歩して容易にゴールドが生成されるようになれば、金価格の暴落は必至です。錬金術実現の暁には「有事の金」という表現も過去の遺物と化すでしょう。
一部の政治家や経済学者は、現在の管理通貨制度から過去の金本位制に回帰することを予測しています。しかし、それもゴールドの価値が盤石で、かつ安定していなければ成り立たない話です。未来の通貨制度が再び何らかの本位制となることは否定できません。しかしながら金本位制に戻ることはなさそうです。ちなみに地球PFの戦略は管理通貨制度が大前提になっています。金本位制から管理通貨制度への変遷については、姉妹サイトで扱っていますのでそちらをご参照ください(参照: お金と労働と地球株 - 1-11.【参考】お金の機能喪失 )。

地球PFでは地球商品カテゴリの中でゴールドを所有しています。あくまで地球商品カテゴリの中の1つという位置付けですが、ゴールドの歴史的経緯から個人的に少々特別視してきました。しかし今回のようなニュースを目にすると、やはり未来永劫に安全な資産など存在しないのだと思い知らされます。ゴールドを過剰に評価せず、今後も一部ゴールドを含む地球PFを運用していきたいと思います。
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