日経新聞にFIRE関連の記事が掲載されていました。11月1日の記事で、タイトルは「FIRE達成者、どれくらいの資産を準備?」です。なかなか興味を引きます。
記事によると、いま若年層を中心にFIREを夢見る人が増えています。現在FIREを目指している人や、既にFIREを達成した人などの事例が載っていました。7500万円でFIREした男性、8000万円でFIREした女性、人生色々ですね。FIREに必要な資産額の目安は「年間支出の25倍」と紹介されています。かの有名な、トリニティスタディの「4%ルール」です。
それにしても、FIREという言葉が世の中にずいぶん浸透してきたものです。私は20年ほど前に「会社に依存したくない」と考えて投資をスタートしました。当時はまだFIREという言葉は(少なくとも日本には)なかったと思います。それが今や、NHKで特集されたり、日経新聞の記事になったりしています。私からすれば隔世の感があります。
さて、私は当記事を面白く、かつ好意的に読みましたが、SNS上では否定的な反応が多いようです。特に「7~8000万円では少なすぎる」といった、資産額へのツッコミが目立ちます。また例に挙げられていたFIRE達成者の「1日のスケジュール」に対する批判もありました。FIRE民当事者の私から言わせれば、いずれも余計なお世話だと思います。必要な資産額は人によって違うし、FIREしていない人がテキトーに出す数字(n億円)は往々にして多すぎます。それにFIREして何をするかは、それこそ人それぞれであり、実際にFIREした人の勝手でしょう。
こういう批判の多くは、結局のところ「酸っぱい葡萄」なんだと思います。FIREして自由気まままに生きている人が羨ましい、でも自分はとてもFIREできない、このまま定年まで(あるいはそれ以上)働き続けるしかない。それなら「FIREはそんなに良いものではないに違いない」と自分に言い聞かせて心の安定を図ろう、という感じでしょうか。「FIREなんて暇」「仕事で充実感を得られないなんてかわいそう」といった批判も、おそらく一部は同様の心理から作り出されたものでしょう。
そういえば以前の私のインタビュー記事に対しても、某ニュースサイトに否定的なコメントが寄せられていました。ただし、私の場合はFIRE時点の資産額が2.8億円と比較的多いためか、資産額の少なさを罵るタイプの批判はありませんでした。その代わり、「そんなお金ばかり追い求める人生で良いのか」「つまらない人生」「若い時間を無駄にした」といった感じの批判がありました。このように資産が少なくても多くても、どんな生活であっても結局のところ批判されます。FIRE民は少数民族です。変わった価値観や生き方は何かしら批判されるものなのかもしれません。
色んな生き方があって良いと思います。FIREもその1つです。ただし個人的に、FIREはあまり多くの人が目指すべきライフスタイルではないだろう、と思っています。そんなにキラキラしたものでもありません。フルFIREなんて要は「無職」ですからね。私など単に会社(あるいは社会)からドロップアウトしただけとも言えます。しかし天下の日経新聞が取り上げれば、それなりに注目度が上がってしまいます。私が言うのも何なのですが、多くの若者にはFIREではなく仕事で自己実現を果たしてほしいものです。一方で、かつての私のように、どうしても労働に向いていない極一部の人も居られるでしょう。自身でそう判明したら、迷わずFIREを目指しましょう。
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