クローズアップ現代「“宗教2世” 旧統一教会・信者の子どもたち 知られざる現実」を見ました。前回のテーマも旧統一教会だったので、今回は旧統一教会シリーズの2回目となります。前回放送分の感想記事はこちらです。
今回は旧統一教会の信者の子ども、いわゆる「宗教2世」がテーマです。例の銃撃事件の家族と同様に、高額の献金によって家族が困窮するパターンが多いようです。番組では、親(宗教1世)の高額献金で一家が自己破産し、息子が家を出てしまった例が紹介されていました。この息子は親に「なんでこんな家庭に生まれたのか」とメールを送っていました。まさに「子は親を選べない」という実例になっています。
教会では、収入の1/10を献金することが「信者の心得」だそうです。信者は、あらゆる先祖の罪を償うため、という名目で献金を繰り返します。かなり悪質な集金システムだと思いました。その家の子どもは、人生のあらゆる可能性を潰されてしまいます。
それにしても、教会関連で出てくる話はカネ、カネ、カネ。とにかくカネを欲している宗教団体です。番組では今回、本家韓国の教会関係者にインタビューしていました。それによると、未だに多額の献金をする信者がいる国は日本くらいだそうです。日本では「信教の自由」が憲法で保証されているため、何を信じようがもちろん自由です。しかし、あからさまに日本人が鴨にされていて悲しくなります。
スタジオでは江川紹子さんが、宗教2世の辛い境遇を説明していました。彼らは教会の教えにどっぷり浸かって育ち、そのまま一般社会に出ます。そこで違和感を覚えても、なかなか教会を否定できません。なぜなら、教会の否定は自分の出自の否定に繋がるからです。信者の合同結婚式を経て自分が生まれたのだから、確かにそういうことになります。なんて悲惨な構造でしょうか。
例の銃撃事件をきっかけに、旧統一教会の問題がどんどん炙り出されてきました。宗教2世の境遇にも注目が集まっています。このまま風化させずに、彼らが自分の人生を取り戻せるよう政府レベルで支援してあげてほしいと思います。しかし政府は今、自分たちと教会との関係の後始末に手一杯でしょうか。。。
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