地球PFは地球全体の資産保有を目指したポートフォリオです。地球株、地球債、地球不動産、ゴールドで構成されています。どの資産クラスにも問題がありますが、とりわけ大きな問題を抱えているのが地球不動産です。
地球不動産の中身は「REIT ETF」です。REITとは、投資家からお金を集めて不動産を運用し、賃料収入等を投資家に分配する金融商品です。対象となる不動産は、オフィスビルや商業施設など様々です。
REITは通常、複数の不動産で運用されています。現物の不動産投資では、1つの物件を手に入れるだけでも多額の資金が必要となり、大抵は借金を伴います。その点、REITであれば少額で複数の物件に投資することができます。
REIT ETFは、複数のREIT群を更にパッケージ化したものです。そして地球不動産は、REIT ETFを組み合わせて地球全域をカバーするようにしたものです。具体的には、日本のREIT ETF「1343」と、日本以外の先進国のREIT ETF「2515」を保有しています。割合は、1343（日本）が1割ほど、2515（日本以外）が9割ほどです。
＜地球不動産の位置付けと内容＞
- 地球PF
- 地球株
- 地球債
- 地球不動産
- 日本 → 1343
- 日本以外 → 2515
- ゴールド
当初、地球不動産の目標割合は5%でした。これに対して、先週末時点の当該割合は2.67%です。
これらの割合について「かなり少ないな」と思われる方も居られるかもしれません。しかし、そもそもREITの市場規模は株式や債券に比べて非常に小さく、債券市場の1%ほどしかありません。5%という目標割合は、ポートフォリオのリスク分散を図るために、これでも相当に嵩上げした数字です。
さて、まだ目標の割合に届いていないように見える地球不動産ですが、実際には既に目標を超過している可能性が高いです。何を言っているのか分からないですよね。すみません、ポルナレフみたいになってしまいました。
実は地球株の中にもREITが含まれてしまっており、集計上これを分離することができません。たとえば、地球株の筆頭「VT」のセクター構成を見ると、不動産が3.5%ほどあります。この中身はほとんどREITです。ただし、REITではない不動産会社も一部含まれており、詳細な内訳は分かりません。VTは人気のETFなので、「世界中を網羅した株式が最適解。債券とかREITとか要らない」と、VT一本に投資している方も多いと思います。しかし、実は株式だけでなくREITも含まれていて、その割合は年々大きくなっています。
つまり、地球PF内で集計している地球不動産は、あくまで「1343」と「2515」を単純に足したものに過ぎず、地球株内のREITを含んでいません。それも含めた正味の地球不動産の割合は、おそらくとっくに5%を超えています。そういうわけで、地球不動産の見かけ上の割合は5%に到達していないにもかかわらず、ある時点からピタッと積立を止めていたのです。地球株内のREITについては、正確かつリアルタイムな割合が分からないため、止むを得ず上記のような集計にしています。
ただし、これは単に集計上の問題です。地球株内のREITと地球不動産のREITは内容的にも被ってしまっていますが、それも想定内です。より大きな問題として、そもそも地球不動産を独立したカテゴリとして扱う必要は無かったかもしれない、と思い始めています。そのように扱っているために、実際の市場規模の割合を大きく上回る「5%」という恣意的な目標割合を設定して、いわばトッピング的にREIT ETFを買ってきました。もし特別扱いする必要が無ければ、これらは本来不要であり、地球不動産は時価総額に応じて持っておけば十分です。それは地球株の保有を通して達成されています。時価総額を睨んだ割合の調整も地球株の中で自動的に行われています。わざわざREIT ETFを追加購入する必要は無かったかもしれません。
なぜこれまで地球不動産を、地球株や地球債に並ぶカテゴリとして自然に扱ってきたのか、また、なぜ今頃それを不自然に思うようになったのか。まだ内省が不十分で、言語化するのが難しいです。おそらく投資に関する、ある意味で日本的な価値観が私の思考を支配していたからだと推測します。
長々と書いてしまいましたが、（見かけ上の）地球不動産の評価額は500万円弱であり、地球PF全体から見れば大したインパクトはありません。今後どう扱うべきかと思いながら、積立はストップしたものの売却はせず、そのまま放置して今に至っています。いつか売却するかもしれませんが、とりあえず引き続き放置で良いかと思っています。
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