地球PF運用ブログ

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金融資産税が怖い

先日ツイッターで金融資産税が話題になっていました。元ネタは以下の記事のようです。

世帯平均貯蓄2000万円…「お金持ちに“金融資産税”を課す」ことで日本経済に起こる変化(幻冬舎ゴールドオンライン) - Yahoo!ニュース

 

同記事は金融所得課税のメリットを説いています。

金融資産は高齢者に偏っているため、そこに課税することで若者への所得移転が実現します。現在、個人金融資産の6割を60歳以上の高齢者が所有しており、その世帯平均貯蓄は2000万円を超えています。ここに課税すべきだろう、というわけです。これが最も主張したい点だと思います。

また、固定資産税は存在するのに金融資産税が無いのはおかしい、と指摘します。現在、現預金は課税されません。しかし、これを土地に換えた瞬間に固定資産税が課されます。これは不公平であり、今後は金融資産も課税対象とすべき、と主張します。

更に、金融資産課税によって預金の東京一極集中を是正できます。地方に住む親から遺産を相続した子どもは、利便性を考慮して東京の金融機関にそのお金を預金する傾向があるそうです。金融資産課税によって、東京から地方への資金還流も果たせる、と説明しています。

全体として、真っ当な主張かと思います。特に高齢者から若者への所得移転は確かに必要でしょう。日本の主要な問題は少子高齢化です。出生率が低いのは若者が結婚しないからであり、若者が結婚しないのはカネが無いからです。一方で高齢者に金融資産が偏っているのであれば、これを若者に回すべき、という提案は至極もっともです。

しかし、個人的には受け入れ難い提案です。私は現在それなりの資産を持つに至りましたが、この資産はどこかから降って来たものではありません。長年働いて給料を稼ぎ、節約してコツコツと投資に励み、少しずつ育てて来た資産です。そうして積み上げた資産に対して課税される、というのは酷い話です。また、投資は税引き後のキャッシュフローで行って来たのだから、金融資産への課税は二重課税となります。色々な意味で受け入れ難いです。

とはいえ、金融資産税は本当に導入されるかもしれない、と以前から危惧しています。ピケティも「21世紀の資本」において、世界的な経済格差の解決策として金融資産課税を挙げています。

もしFIREすれば、地球PFからの分配金で細々と生活することになります。地球PFの取り崩しも必要かもしれませんが、なるべく元本は温存したいところです。しかし金融資産税が導入されれば、有無を言わさず毎年元本が削られていきます。他に収入源が無いことを考えると、大袈裟な言い方かもしれませんが、まさに命を削られるに等しいです。怖ろしいです。何か対策を考えておきたいと思います。

 

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