地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

実家の不動産賃貸業

昨日は実家に帰り、久々に母と色々な話をしました。とりとめのない話の他、家業や相続に関する件など重要な話もしました。まあ何より母が元気そうで良かったです。

実家では祖父の代から不動産賃貸業をしておりまして、祖父の死後は母が経営を切り盛りしています。いわゆる大家さんです。母は以前、外部の不動産会社で働いていました。そのため不動産に造詣が深く、二代目社長として辣腕を振るっています。

私は一応三代目ということになるのですが、不動産とは全く関係のない会社でかれこれ20年ほど社畜をやっております。不動産に関してはど素人です。その代わり、社畜道は極めつつありますけどね。ただ、ずいぶん昔に祖父の命を受けて宅建資格だけは取っておきました。この辺の事柄は以前記事にしたことがあります。

chikyu-pf.hatenablog.com

 

ところで、私の表向きの本業は社畜ですが、気持ち的には地球PFの運用こそ本業です。地球PF運用と不動産賃貸業は似ている部分があります。前者からは分配金がもたらされ、後者からは家賃がもたらされます。要するにどちらも広い意味では投資であり、資産そのものが収益を生み出します。どちらもやっていない人から見れば、同じような不労所得を生み出すビジネスとして捉えられるかもしれません。

しかし私が思うに、両者は労力とリスクという点でかなり異なっています。

地球PFの運用は、実のところほとんど労力がかかっていません。現在、週末に地球PFの運用状況を集計して、当ブログで報告しています。が、それは趣味でやっているだけで、やってもやらなくても特に収支は変わりません。朝顔の観察日記みたいなモノです。地球PFは単に地球全体の資産を保有しているだけのポートフォリオなので、一度組成してしまえば原理的に何もやる事がありません。

一方、不動産賃貸業ではそうはいきません。家賃の支払が滞れば督促が必要になりますし、滞納が長引いていれば退去させる動きが必要になります。部屋や建物の経年劣化に対して定期的に修繕が必要になります。突発的に修繕が必要となるケースもあります。また、通常は借り入れによって土地や建物を購入しているため、それなりの収支管理も必要になります。不動産賃貸業は、おそらく投資というより経営に近い性質のビジネスだと思います。

リスクに関しては、ほとんど真逆といって良いくらい異なっています。それは端的に言えば、集中投資と分散投資の違いです。

不動産賃貸業における代表的なリスクといえば、まず思い浮かぶのが空室です。入居者が見つからない間は収入がダイレクトに無くなります。また、不動産そのものが毀損する可能性もあります。たとえば借金してビルを1棟購入したとします。もし1階で火事が発生してビルが全焼したら、もう一貫の終わりです。実は以前、うちのビルの隣の飲食店が火事を起こしました。当該飲食店は全焼、うちのビルも一部被害を受けました。現物不動産は何しろ高額なため、必然的に集中投資となります。大抵は借金も伴います。すると、全力で投資した物件に問題が生じたら即詰んでしまうというわけです。

もちろん、株式投資にも同様のリスクがあります。信用取引で1つの銘柄に入れ込んで、その会社が何か問題を起こして倒産すれば、やはり一貫の終わりです。これは集中投資のリスク顕在化という意味では、上記のビル全焼の例と全く同じ構造です。しかし株式の場合は、たとえ少額であっても他の銘柄に分散して投資することが可能です。複数の銘柄を保有しておけば、そのうち1社がアウトになっても、ポートフォリオ全体としては生き残れます。このように株式投資であれば、分散投資によって効果的にリスクを軽減することが可能です。

その意味で地球PFとは、上記のリスク分散を極限まで進めたポートフォリオです。地球全体の株式、債券、不動産(REIT)、商品(コモディティ)に分散して投資しています。地球上でどこかの会社が倒産しても、ビルが倒壊しても、ある資源が枯渇しても、ある国がデフォルトを起こしても、地球PF全体は無事です。もちろん、投資なのでリスクを伴います。しかし、そのリスクを地球全体にまぶして軽減を図っているのです。極端な話、もし日本が南海トラフ巨大地震に見舞われて壊滅的な打撃を受けたり、あるいは小松左京の小説ではないですが、日本全体が沈没してしまったりしても、地球PFは生き残ります。もっとも日本が沈没したら、地球PFは生き残っても持ち主の私が死にますけど。

そういうわけで、不動産賃貸業と地球PF運用は、資産を活用したビジネスという点では同じものであっても、その実態はかなり異なっています。特にリスクの観点では、ほとんど対極かもしれません。いつか私が家業を引き継ぐのであれば、どこかで発想の転換が必要になりそうです。

おかげさまで地球PFは十分に成長しました。もう会社を辞めても、地球PFの分配金と取り崩しで生活可能かと思います。退職後は母の経営を一部手伝うことも可能になるでしょう。母は紙の電子化、業務のデジタル化を望んでいます。とりあえず引き継ぎを兼ねて、そうした環境を整えていくことになるでしょうか。まあやってみなければ分かりません。FIREすれば時間が余りまくるので、色々聞きながら取り組んでいきたい思います。

 

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