地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

米国債格下げ

先週、格付け会社のフィッチが米国債の格付けを引き下げました。格付けはこれまでの最上位「AAA」から「AA+」となりました。なお、米政府は「恣意的」な格下げだと反論しています。

格下げの理由は、財政赤字の拡大および政治的対立の激化です。後者は恒例行事のようになっている債務上限引き上げ問題を巡る対立です。突然の格下げに驚きましたが、理由を見ると当然かもしれません。

格下げの発表を受けて、米10年債の金利は一時大きく上昇しました。しかし、現在はほとんど元の水準に戻っています。市場は比較的落ち着いていて、米国債の投げ売りといった状況にはなっていません。

2011年にも同様の格下げ(AAA→AA+、当時はS&P)がありました。この時どうなったかというと、金利が急落しました。つまり格下げにもかかわらず、米国債の価格は急騰したのです。

一体なぜでしょうか。次のようなロジックです。米国債が下がるなら、他のリスク資産はもっと酷いことになる。すると、より安全な資産に逃げなければならない。最も安全なリスク資産は何か、それは米国債。ということで、格下げされたのに逆に買われた、というわけです。トンチのような展開です。

今回の格下げが前回と同じ性質なのかは分かりません。しかし米国債は安定性において、他のリスク資産に比べて突出した地位を築いているようです。債務上限問題で揉めているといっても、現実にデフォルトするとは誰も考えていません。そもそも現在の地球上で米国ほど金持ちで強大な国は存在しません。また形式的には、米国政府よりも高い格付けを持つ企業も存在しないでしょう。つまり、米国債は実質的に地球上で一番安全なリスク資産なのかもしれません。

もっとも、当ブログで度々言及していますが、米国が今後も地球最強で居続けるかどうかは誰にも分かりません。もしそれが保証されているのであれば、何も地球PFではなく、最初から米国株や米国債等から成る米国PFを組成していたところです。しかし未来は誰にも分かりません。未来を予測できないからこその地球PFです。

もちろん地球PFにも米国債が含まれています。ただし、まだ割合として少ない地球債のうち半分程度です。いくら米国債が良い資産だとしても、こればかり買うわけにはいきません。地球PFでは原則として特定の資産に肩入れしません。

唯一の例外がゴールドです。個人的には米国債よりもゴールドの方が安全だと思っています。ただ、いずれは地球商品の割合をもっと増やして、ゴールドはその中で保有しておけば十分、という考えに変わっていくかもしれません。こちらは追って検討していきます。

最近何かと話題の米国債。地球PFでは目下積立中で、今後も積み立ていく予定です。いかにもタイムリーな感がありますが、実際のところ、このブログを開始した頃から地球債の割合増が課題でした。その一環として以前から米国債を積み立てています。引き続き地球PFの構築のため、粛々と米国債を買っていこうと思います。

 

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