大阪の資産家の女性が、養子である息子に「保険金狙い」で殺されました。容疑者は資産家女性の養子となった後に、女性に約1.5億円の生命保険に加入させ、自らを受取人にしてから女性を殺害したそうです。なかなかショッキングな事件です。容疑者は被害者が生きているように見せかける偽装工作までしていたそうで、その点でもかなり悪質です。
報道によると、容疑者は外資系保険会社の元社員です。女性には同社も含めて、計約1.5億円の生命保険がかけられていました。容疑者は女性の保険加入を機に、独り身の女性に取り入って養子縁組にこぎ着けたようです。事件後の容疑者は、港区の高級タワマンに住み、SNSには豪華なプライベート生活の様子をアップしていたとのこと。なんとも分かりやすい展開です。
被害者が本当にお気の毒です。病弱な母親を助けながら働いてきて、母親のもとを離れずに、ずっと独身だったそうです。そのような人が、こんな最期を迎えてしまうなんて。私も独り身で、無駄に金だけ貯め込んでいる人間なので、他人事ではありません。
それはそれとして、元は赤の他人の遺産をこんな簡単にゲットできてしまうのか、とも思いました。つまり、独り身の金持ちに取り入って養子となり、金持ちが死ねば遺産を総取りできてしまう、ってことですよね。これが養子ではなく結婚だったらどうでしょう。配偶者が死んだ場合、もし他にも相続人が居れば遺産の総取りはできません。養子の方が効率的です。
本事件では容疑者が女性を殺害してしまいました。しかし、言い方は悪いですが、もっと対象をスクリーニングしていれば、殺害せずに目的を果たせた可能性があります。たとえば、「女性」「独身」「お金持ち」の他に「超高齢」「持病あり」といった属性を併せ持つターゲットを選定していれば、焦らずとも自然死を待って遺産を総取りできたかもしれません。
いわゆる「後妻業」みたいなものですけど、結婚よりも養子の方が年齢的に自然ですし、周囲からあれこれ言われるリスクも低いでしょう。
この事件の報道は副作用として、一部のお金が無い、かつ悪い若者に「養子で一発逆転可能」と知らしめてしまったのではないでしょうか。日本では高齢者にお金が偏っています。超高齢社会に突き進んでいる日本で、今後この種の不幸な犯罪が増えないことを願います。
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