地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

先進国株か地球株か

先日ツイッター上で、地球PFのコンセプトに関わる有意義なやり取りをしました。「分散はせいぜい先進国株までで十分ではないか」と主張する方とのやり取りです。あらためて地球PFの考え方を説明するのに適した内容なので、ここで取り上げさせていただきたいと思います。やり取りの内容は以下のとおりです。なお、全世界株式=地球株です。

 

  • クロスパール様「先進国株式よりも全世界株式が良いと考えている人は日本や新興国に期待しているんだろうか? 正直私はあと20~30年は先進国優位は動かないと思っている またそこまで分散しなくても問題ないんじゃないだろうか? オルカン派のご意見お待ちしています」
  • URTK 「地球全体の市場がプラスサムになることを期待してます。内訳はどうでも良いかな。もっというと、株じゃなくても良いです。」
  • クロスパール様「地球全体がプラスサムになっても内訳がマイナスの国の比率が高ければリターンは得られないですよね そこはやっぱりリターンが出る内訳の方がいいと思います」
  • URTK「長期的にプラスになる国を予測出来れば良いんですけどねー。。私は自信が無いので、全体に賭けております。」

やり取りは以上です。もとより「どちらが正しいか」といった性質の議論ではありません。ここでキーワードとして注目したいのは「期待」や「予測」といった言葉です。

まず、クロスパール様の見解も非常によく分かります。クロスパール様は先進国の成長に期待しており、逆に日本や新興国の成長には期待できない、という立場です。実際そうなる可能性が高いかもしれません。そうであれば当然、先進国株を買う戦略となるでしょう。

一方で私は、どの国が成長するかを予測することはできず、唯一「地球全体」の成長に期待している、という立場です。今後も先進国が成長を牽引するのか、それとも日本や新興国が巻き返してくるのか、それは分からないし、実のところ関心も薄いです。それはともかく、地球全体がプラスサムになるのであれば、そのまま地球全体に賭ければ良いのではないか、という考え方です。そういうわけで、株式としては地球株を買う戦略となります。

地球PFの運用では、本当は株式市場に限定せず、文字通り地球全体の資産市場をスコープにしています。その意味では、正確に言うと「オルカン派」ではありません。しかしツイッター上では「投資といえば株式投資」という方が圧倒的に多いので、とりあえず株式に限定してやり取りしています。

では、地球全体の株式市場は実際のところプラスサムになるのでしょうか。私はそうなると期待しています。今後も地球上で人口が増え、お金が増え、資本主義が続くのであれば、引き続きどこかの株式市場にお金が流れ続けるものと期待できます。それが先進国なのか新興国なのか、米国なのかインドなのかは分かりません。内訳は分かりませんが、地球全体の株式市場のパイは大きくなっていくだろうと予測しています。

ところで、上記の考え方は以前にも記事にしました。「先進国株」を「米国株」に置き換えれば、内容のかなりの部分が重複しています。

chikyu-pf.hatenablog.com


結局のところ、「先進国」「米国」「日本」「新興国」「インド」等はそれぞれ固有の市場ですが、ある意味で同じ扱いなのです。つまり、いずれも地球全体の市場の「部分集合」だと考えれば、これらは同じなのです。どこかの部分集合に集中して投資すれば、当然「外れる」可能性が生じます。だから部分集合ではなく「全集合」に投資したい、というわけです。全集合とは、株式市場に限定すれば「地球株」となり、地球上の資産市場全体に視野を拡げれば「地球PF」となります。ただし、完全な地球PFの実現は事実上不可能なので、妥協に妥協を重ねて苦労しております。

この「全体がプラスサムなら全体に賭ける」というのは、「雨が降れば傘をさす」(松下幸之助)というくらい単純なものです。私は当初から「予想は無理」「そんな能力ない」というスタンスだったので、最初から所謂「パッシブ投資」派でした。逆に一定の能力があり、経済や投資への造詣が深く、ある程度の予想がつくという方にとっては、なかなか受け入れ難い考え方なのかもしれません。

実は「インデックス」「パッシブ」という言葉を知る前、投資以前に「お金」について考え始めた頃から、私は「地球全体を保有すべき」という考え方に行き着きました。なぜなら、現代の通貨制度では「お金」は地球上で増え続け、地球のどこかの資産に投じられるからです。

現代のお金は単なる情報に過ぎず、信用創造+利子の働きで、地球上で長期的に増え続けます。そのお金は(各国の)銀行に返済されない限り地球上に留まり、宇宙空間に飛び散ってしまうことはありません。そうして増え続けるお金は地球上を忙しく飛び交いますが、必ず地球上のどこかの資産に投じられます。どこに行き着くかは事前に予測できません。しかし、そこが「地球上」であることは間違いありません。

ということは、地球全体の資産を保有しておけば、お金の行き先を隈なく捕捉できるはずです。考え方の詳細については、姉妹サイト(お金と労働と地球株 ~無能が30代で資産1億円を達成した方法~)をご参照いただければと思います。

ツイッター上でのやり取りのおかげで、久々に「地球PF」のコンセプトに沿った記事を書くことができました。クロスパール様、ありがとうございました。

 

【姉妹サイト】

お金と労働と地球株
~無能が30代で資産1億円を達成した方法~