地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

200億円投資詐欺

投資コンサルティング会社「FRich Quest」の社長らが投資詐欺の容疑で逮捕されました。被害者は3000人以上、被害金額は200億円以上に上ります。容疑者らは異業種交流会等で主に20~30代の客を勧誘したそうです。また、資金の無い客には、消費者金融等で借金をさせて出資金を集めたとのことです。

勧誘の謳い文句は「月利4%の配当」。年利ではなく月利です。とんでもない利率ですね。年利換算では、単純に等倍するだけでも48%、複利を考慮すれば60%にもなります。ちなみに、世界一の投資家ウォーレン・バフェットの運用成績は複利換算で年率21%です。年利60%ともなれば、バフェットをはるかに凌駕する、圧倒的に世界一の運用成績ということになります。

この手の投資詐欺事件を見ていて毎回思うのは、一体なぜこんな桁外れの運用成績が成り立つと信じられるのだろうか、という点です。容疑者らは海外投資で月利4%(年利60%)の配当を出すと謳っていました。しかし、地球株のリターンは数%程度です。最も収益率が高い米国株でも10%弱ではないでしょうか。これらは株式なので当然リスクが大きいです。リスクが比較的小さい外国債券、たとえば米10年債の利回りは直近で3.7%ほどです。これでもFRBの利上げによって急上昇した利回りです。そう考えると、年率60%の投資先など地球上に存在しないだろうと分かります。

被害者の大半は若者のようなので、おそらく投資経験がなく、こういった相場を知らなかったのかもしれません。まあ私も他の分野、たとえば車や時計などに全く詳しくないので、もし誰かから「この車、定価1億円だけど特別に1000万円で売るよ」などと言われたら、「ほー、90%オフか、それはお買い得だ」などと思ってしまうかも分かりません。まあペーパードライバーかつ都内住みなので車は必要ありませんけど。要するに被害者にも落ち度がある点は否めないとしても、相場を知らなかったら案外コロッと騙されてしまうものなのかもしれません。

FRich Questは出資者向けに「おもてなし会」なるパーティを毎月開催し、お笑い芸人などをゲストに呼んでいたそうです。また同パーティで、社長である森野容疑者は「内面を成熟させていかないと、本当の自由と豊かさっていうのは手に入らないと思っています」とスピーチしていました。こんな胡散臭い社長をよく信じられるものだなと、あらためて思ってしまいます。

もっとも、私もこんなことを言っていますが、もし地球PFが大暴落して正常な判断力を失えば、藁にも縋る思いでこういう詐欺師を信じてしまう可能性もゼロではありません。気を付けたいと思います。

 

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