地球PF運用ブログ

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クロ現、FIRE

クローズアップ現代でFIREをテーマに取り上げていました。タイトルは「私たちはなぜ働くのか 投資&倹約で生きるFIRE生活」。今の私に非常に響くタイトルです。

FIREとは「Financial Independence, Retire Early」の略で、経済的に自立した上で早期リタリアする、というライフスタイルです。番組では「経済的に自立して働かずに生きる」と定義していました。リタイア後は、そのまま働かなくても再び働いても自由でしょう。そう考えると、番組の定義はオリジナルのそれより少々きついような気がします。もっとも、私は今のところ、FIREしたら二度と働きたくないな、と思っていますけど。

現在FIREを目指す若者が増えているそうです。その種のセミナーは毎回定員が埋まり、FIRE関連の本もよく売れているとか。私はFIREという言葉が生まれる前からFIREを目指していました。自分を棚に上げて言ってしまいますが、若者が仕事に希望を見出せず、こぞってFIREを目指す国って大丈夫なんだろうか、と今後の日本が少々心配になりました。

番組ではFIREを実現した人たちや、FIREを目指している人たちが紹介されていました。いわゆるFat FIREを実現した人、Lean FIREを目指す人、FIREしたけど生きがいが無くなってしまった人、FIRE後に再び働き始める人、十人十色ですね。FIREが流行っていると言っても、具体的な実例を見る機会はなかなかありません。その意味でとても参考になりました。

ある若者は、FIREに向けて1円単位の節約生活を送っており、寒くても暖房すらつけません。たとえ豪華な、あるいは世間並みの生活を送れないとしても、それより働かないで生きられることを目指しています。あまり一般的な価値観ではないかもしれませんが、私は共感しました。自由であること、1日24時間すべてが自分のものであることは、他人のために毎日働いて得られる華奢な生活よりも価値があると思うからです。さすがに暖房くらいはつけたいですけどね。

なぜFIREが拡がっているのか、スタジオでゲストが解説していました。その方によると、労働者にとっての時間軸と空間軸が変化して来たからであると。時間軸については、企業の寿命よりも労働者の寿命の方が長くなり、1つの会社に勤めることが当たり前では無くなった。空間軸については、オフィスに限らず、場所を選ばずに働きたい、という需要が高まってきた。そうした意識の変化が、FIREのムーブメントに繋がっているとの見解です。

そういう面も確かにあるかもしれませんが、失礼ながら微妙に的外れじゃないかなと思いました。だって、それならFIREじゃなくても転職すれば済む話だからです。1つの会社に勤めるのが嫌ならそれこそ転職すれば良いし、場所を選ばずに働きたいならリモートワーク可能な会社に転職すれば済みます。FIREするために苦行のような倹約生活を送る必要などありません。おそらくゲストの見解は、あくまで人は働くのが当然、人は働きたいと思っている、という前提に立ったものです。しかし、その前提がもはや崩れて来ているのではないかと思います。

1つの会社か複数の会社か、出社するかリモートワークするか、といった表面的な問題ではなく、そもそも40年以上も働き続けないと生きていけない、という現行の仕組みに疑問が生じており、嫌気がさしているのではないでしょうか。だからこそ、働かない生活を切望する人が増えているのだと思います。少なくとも私はそうです。今後のFIREムーブメントに注目したいと思います。面白い特集でした。

 

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