地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

円安が止まらない

円安が止まりません。現時点で1ドル150円台後半です。これまで、円安の主要因は内外金利差だと説明されてきました。ところが、金利差が縮小しても依然として円安です。日銀は長期金利の上限を事実上引き上げ、FRBは利上げを見送りました。両者の政策は内外金利差を縮小させるものですが、それでも円安が止まらないです。

ということは、現在の円安は金利差以外の要因も強く作用した結果であるはずです。それは一体何でしょうか。個人的には、日本全体が円安になるように動いているからだと思います。政府は社会保障を維持すべく、更に借金を重ねる姿勢です。企業は国内マーケットに見切りをつけ、海外マーケットに注力しています。家計の一部は新NISAで投資を始めるでしょうが、その多くは日本株より外国株に投資しそうです。個々の経済主体は合理的に行動しているだけなのでしょうが、結果的に日本全体として円安を促すように動いています。いわゆる合成の誤謬でしょうか。おそらく、こういった要因が根底にあるので金利差解消だけでは円安が解消しないのでしょう。

長期的にはどうでしょうか。一部の識者は「通貨の強さは国力の強さ」だと言います。ただし、この見解に対しては賛否両論があります。国力とは具体的に何を指しているのか不明確です。とはいえ、日本は長年GDPが上がらず、最近ドイツに追い抜かれました。すぐにインドにも追い抜かれそうです。また少子高齢化で、子供が減って、労働者が減って、代わりに老人が増え続けています。残念ながら日本が衰退傾向にあることは一目瞭然です。そうれであれば、円は長期的に見ても安くなる一方、ということになります。

上記のようなことは、日本人だけでなく海外の市場関係者も熟知しています。その上で日々巨額の為替取引が行われています。たとえ金利差が多少解消したとしても、中長期的な日本の動きや衰退ぶりが懸念されて、円が買われずに売られてしまうのかもしれません。

ひと昔前まで、1ドルは大体100円でした。旧民主党政権下では1ドル75円という大変な円高となりましたが、それ以外では大体100円くらいだったと思います。それが110円くらいになり、120円となり、最近では一気に150円の世界に突入しました。短期間で円の価値はドルに対して3分の2にまで下落してしまいました。そりゃiPhoneも何でも高く感じますよ。実際にはiPhoneが高くなっているのではなく、円が安くなっているのです。昨今のインフレは、ほとんど円安のせいです。

今後日銀とFRBの金融政策が正常化され、金利差が更に縮小すれば、一時的に円安は解消されるでしょう。しかし、もう1ドル100円の時代には戻らないのではないかと思います。地球PFはどちらかと言うと円安やインフレに強いポートフォリオです。何しろ構成資産のほとんどが外国資産です。逆に言うと円高にめっぽう弱いです。引き続き地球PFで円安およびインフレに備えておきたいと思います。

 

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