地球PF運用ブログ

2億円の「地球ポートフォリオ」で地球全体の資産を運用する氷河期リーマンのブログ

S&P495

新NISAを前に投信信託に注目が集まっています。以前から圧倒的な人気を誇るのが「S&P500」に連動する投信です。S&P500は米国の代表的な株価指数の1つで、米国株のうち厳選された約500銘柄を時価総額で加重平均して指数化したものです。S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスLLCが公表しています。S&P500は米国株式市場全体の動きをほぼ反映していると言えます。具体的には、米国株式市場全体の時価総額の8割をカバーしています。

この超人気指数S&P500は、東証株価指数TOPIXを大きく上回るリターンを上げてきました。というか、日本株に限らず地球株よりも、また我が地球PFよりも高リターンです。まるで非の打ち所がない指数に見えますが、一方で興味深い指摘がなされています。それは、S&P500の構成企業から時価総額のトップ5社「GAFAM」(グーグル、アップル、旧フェイスブック、アマゾン、マイクロソフト)を除いてしまえば、実は大して成長していない、という事実です。実際にGAFAMを除いた、いわば「S&P495」とTOPIXのリターンはほとんど変わりません。要するに、米国株が日本株等より高リターンだったというよりは、GAFAMの5社「のみ」がそれ以外に対して圧倒的に高リターンだった、という方が正確です。

S&P500のうち、素晴らしいリターンを上げていたのは「S&P5」(GAFAM)だけであり、残りの「S&P495」はTOPIXと変わらない凡庸なリターンに過ぎませんでした。なかなか興味深い事実であり、昨今の米国株人気に対して警鐘を鳴らし得る指摘かもしれません。

では、この事実が実際の投資に何か役立つのかと考えれば、率直に言って何の役にも立たないと思います。確かにGAFAMの成長は凄まじく、最初からGAFAMだけに投資できていれば最高のリターンを上げられたことでしょう。しかし、それは後から振り返ればそうだった、という結果論に過ぎません。事前に、つまりGAFAMが躍進する前に、そうなることを予測できなければ投資において全く意味がありません。今からGAFAMに投資しても、おそらく「時すでに遅し」です。つまり、今後GAFAMに続いて圧倒的に躍進するであろう「トップ5社」(5社じゃなくても良いけど)を事前に探し出すことが出来なければ無意味です。

予知能力でも無ければ、そんな事は通常不可能です。そうであれば、結局のところS&P500のような指数を用いて、インデックス投資で広く網を張るしかありません。株式投資では、極少数の銘柄が全体の成長を牽引する、という現象がよく発生します。地球PFにおいても、リターンの多くは株式、なかでも米国株によるものです。その米国株のリターンも、多くは極僅かなトップ企業群によるものでした。「S&P495」は大変示唆に富む考え方です。しかし現実問題として、今後突出して成長するであろう未来のトップ企業を事前に見つけられないことから、今後も私たち凡人にとってはインデックス投資で幅広く投資することが有効と思います。

 

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