米国11月の消費者物価指数が発表されました。前年同月比で総合は7.1%、コアは6.0%の上昇となりました。いずれも市場予想を下回りました。依然として高い数字ですが、伸び率は着実に鈍化しています。米国のインフレのピークは過ぎたと見て良いのではないでしょうか。
発表を受けて米株価は大幅上昇、ドル安も一気に進みました。しかし株価が勢い良く上がったのは最初だけで、その後ダラダラと下がり、最終的には小幅上昇に留まりました。株価が失速したのは「FOMCが警戒されたため」と説明されています。たしかに、今日の深夜にFOMCがあります。いわゆる警戒売りかもしれません。
そう言われれば納得しやすいですが、どうも後講釈感が否めません。FOMCの日程は以前から分かっていたことです。もし説明どおりであれば、投資家はCPI発表直後に「うっひょー! 予想より低い!」と株を買いまくり、しばらく経ってから「ん、待てよ? そういえば明日FOMCやん!」と、一転して株を売りまくったのでしょうか。これじゃ完全にアホの子じゃないですか。実際の要因は良く分かりません。
何はともあれ、今回のCPIから次の利上げ幅は0.5%、その後も小さくなっていく、という蓋然性が高まりました。そうなれば、米国株ひいては地球株にとってプラスです。もっともリセッション入りしてしまえば、どうなるか良く分かりません。普通に考えれば株価が落ちそうですが、先行指標としての株価はむしろ上がる、といった分析もあります。要するに分かりません。
一方、米国債の利回りは低下していく公算が高いです。現在、地球債の割合アップを目的として、毎日チマチマと米国債を買っています。そういう意味では、米国債はもう少し安いままで居てほしい、という思いがあります。まあ私のために市場が動いているわけではないので、こればかりは仕方ありません。
米CPI発表という大きなイベントが終わり、明日はいよいよ本丸のFOMCです。楽しみにしたいと思います。
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